股関節痛
股関節に痛みがおこる疾患
股関節に痛みがおこる疾患
・変形性股関節症
・白蓋形成不全
・股関節インピンジメント症候群
変形性股関節症
女性に多い疾患です。変形性股関節症は大腿骨頭の表面を覆う関節軟骨の摩耗が起こっています。骨の表面を覆っている軟骨がすり減っている状態です。
一般的な症状には以下のようなものがあります。
・股関節の痛み(前側であることが多い)
・長時間の歩行や立位で股関節が痛い
・脚の長さが極端に左右違う
・股関節の動きがぎこちなく硬さを感じる
・朝起きたときに関節のこわばり感を感じる
・症状が年々悪化している
・股関節がボキボキと音がする
骨は急に変形しません。数年から数十年かけて徐々に変形していきす。それは、日々の日常生活で股関節に負担をかけた結果です。初期に違和感、痛みを感じる方もいれば、変形をしてから痛みを感じる方様々です。
白蓋形成不全
股関節には、臼蓋という受け皿の部分があり、大腿骨の先端の骨頭が臼蓋に納まるように構成されています。
生まれつき臼蓋の形成が不完全だと、大腿骨側の軟骨に摩擦が生じて軟骨が磨り減って、その結果、股関節が変形して炎症が起きます。自分が臼蓋形成不全であることに気づかずに年齢を重ね、中高年になって痛みがでる場合が多いです。加齢に伴って、あるいは体重が重いほど、関節に負担がかかって軟骨が減りやすくなります。
股関節インピンジメント症候群
インピンジメントは英語で衝突という意味です。
股関節は大腿骨頭と寛骨臼によって構成されていますが、股関節インピンジメント症候群では、これら二つの骨が股関節の運動に伴って、衝突が起こります。
股関節のインピンジメント(衝突)は、特に股関節を屈曲した時に起こります(膝を上げる動作)。この時、股関節の前側が詰まるような感覚があれば、インピンジメントが起こっている可能性があります。
股関節インピンジメント症候群の原因の一つが、大腿骨頭の前方変位です(大腿骨頭が前側にずれている状態)。症状の改善には、大腿骨頭を正しいポジションに戻す必要があります。また、関節包の硬縮・癒着も改善させる必要があります。