膝痛

膝痛に関連する主な疾患

膝痛に関連する主な疾患

・変形性膝関節症
・膝窩筋腱炎
・オスグット病
・ジャンパー膝

変形性膝関節症

膝関節は、大腿骨、脛骨、腓骨、膝蓋骨の4つの骨で構成されています。

また、各々の骨の組み合わせにより、3つの関節があります。
1.大腿脛骨関節
2.膝蓋大腿関節
3.近位脛腓関節

変形性膝関節症では、関節の表面を覆う関節軟骨の摩耗が起こっています。関節軟骨が薄くなることで、骨の本体が刺激を受けるため、痛みが生じます。変形性膝関節症では主に大腿脛骨関節または膝蓋大腿関節で痛みが生じます。多くのケースにおいて、これら二つの関節両方に変性が起こっていることが多いです。


変形性膝関節症の症状は、以下の通りです。
・膝関節の痛み
・膝関節の硬さ
・膝関節の可動域制限


痛みは膝を動かした時に顕著になり、膝関節の硬さは朝起きた時に顕著です。初期では、午前中に症状があっても午後になると忘れているくらい症状が消失していますが、症状の進行に伴い慢性的な痛み・硬さに悩まされるようになります。
可動域制限も朝方に強く出ます。また、特に膝を曲げる動作(屈曲)が制限されるため、正座がやりにくくなります。しばしば、関節に水がたまることがあります。


変形性膝関節症の改善のためのポイントは以下の通りです。
・痛みの原因となっている構造(靭帯、半月板、筋肉、腱)を特定し、そこで起こっている問題を改善
・膝関節の可動域を改善(特に屈曲制限)



膝窩筋腱炎

膝窩筋は膝窩(膝裏)にある筋肉で、その腱は膝外側にあります。そのため、膝窩筋腱炎は膝外側に痛みが現れます。
膝の裏の痛みでは比較的多く見られる原因です。長時間の座位 (オフィスワークなど)の後、立ち上がる瞬間に鋭い痛みが現れたりします。
原因は膝窩筋腱とその周辺組織との癒着であることが多いです。また、下腿の骨(脛骨、腓骨)のずれが伴っていることもあります。

オスグット病

オスグッド病は成長期の中学生や高校生に見られる疾患であり、膝前面の鋭い痛みが特徴です。膝の前側を下に辿っていくと骨の出っ張りがありますが、この部位に痛みが現れます。ジャンプ動作やダッシュを繰り返すことで、この部位に負荷がかかります。負荷が何度も繰り返されることで、炎症反応が起こります。これがオスグッド病と言われるものです。オスグッド病による痛みは成長痛とも呼ばれますが、痛みの原因はそればかりとは限りません。関節の運動障害、膝関節周辺の神経障害、異常な運動パターン(膝の使い方の問題)なども原因になり得ます。


徒手療法的には構造の問題を改善させることはできませんが、上記のような機能的問題の改善は可能です。

ジャンパー膝

ジャンパー膝はジャンプ動作を反復することで発生します。スキーのジャンプ、バレーボール、バスケットボールをやられている方に多く見られます。
痛みはお皿(膝蓋骨 )のすぐ下側に自覚されることが多いようです。ここは靭帯(膝蓋靭帯)の付着部になっています。
慢性化することで周辺にある軟部組織の癒着が起こります。癒着が悪化すると運動に伴う摩擦が増加するため、症状の悪化が進行します。痛みの原因は膝蓋靭帯の炎症と線維化(癒着)ですが、膝蓋骨の運動障害も原因となります。従って、徒手治療では癒着の解放だけでなく、膝蓋骨の運動障害の改善も行います。

PAGE TOP